クリスチャンパパ物語

How sweet are your words to my taste, sweeter than honey to my mouth! Psalms119:103

クリスチャンはひな祭りを祝ってもいいの?

3月3日は "ひな祭り"の日です。日本には様々な伝統行事がありますが、多くのクリスチャンがどのようにそれらの行事を考えればいいのか、または、行事に参加すればいいのか悩むのではないでしょうか? 今回は "ひな祭り"について考えていきます。

 

1. そもそもひな祭りって何?

ひな祭りは、女の子の成長と幸福を祈る行事です。一般的に、女の子のいる家庭において、この時期、ひな人形を飾ったり、白酒や桃の花を供えたりしてお祝いします。

 

2. なぜ3月3日なの?

五節句[ごせっく]の一つ、3月の節句(上巳[じょうし]の節句または桃の節句とも呼ばれる)の日である、3月3日にお祝いされます。

 

3. ひな祭りの由来は?

元々は、宮中や上流社会で行われたいことが、江戸時代以降に民間にも広まったそうです。上巳の節句の日に「上巳の祓い」と呼ばれる厄払いを行われました。

それは、紙などで作られた人形に自分の罪や汚れ、降りかかる災難を移し、海や川に流して身を清める、といった方法だったそうです。この厄払いは、現在でも"流し雛"という呼び名で行う地域があります。

 

4. キリスト教とは関係あるの?

もちろんひな祭りはキリスト教とまったく関係ありません。聖書には"ひな祭り"に関する記事は出てきませんし、ひな祭りに対して具体的にどのような態度を取ればいいのかも、もちろん書かれていません。

しかし、聖書が教える諸原則を通して、どのような態度を取ればいいのか考えることができると思います。

 

5. クリスチャンはひな祭りに対してどのような態度をとったらいいの?

いくつかの観点から考えることができるでしょう。

⑴ 神様と自分との関係で考える。

●偶像礼拝は避ける。

聖書全体で偶像礼拝は禁じられています。神でないものを神とするのは、神への冒涜です。例えば、厄払いのための"流し雛"を実際に行ったり、女児の成長のために日本の神々に祈るというようなことは絶対に避けるべきです。

 

⑵ 自分と周りのクリスチャンとの関係で考える。

● 他のクリスチャンにつまずきを与えないようにする。

パウロは、1コリント8章で"偶像にささげた肉"について語っています。当時、コリント教会には、偶像にささげた肉を食べてよいかどうか、という議論があったようです。パウロはアドバイスとしてこのように語っていますが、パウロのこの教えから私たちが異教的な事柄にどのような態度を取るべきなのかを学ぶことができます。

 

1コリント8:8,9,13  ...私たちを神に近づけるのは食物ではありません。食べなくても損にはならないし、食べても益にはなりません。ただ、あなたがたのこの権利が、弱い人たちのつまずきとならないように、気をつけなさい。...もし食物が私の兄弟をつまずかせるなら、私は今後いっさい肉を食べません。それは、私の兄弟につまずきを与えないためです。

パウロは、偶像にささげた肉を食べることは問題ないとしながらも、それが他のクリスチャンにつまずきを与えることは問題であると語っています。

日本の伝統行事にどのような態度を取ったり、それらのイベント等に参加するかしないかは、神様と自分との関係のことだけではなく、自分と周りのクリスチャンの関係のことでもあります。イベントに参加することになった場合でも、どのように参加し、それを他のクリスチャンにどのように伝えるのか、つまずきを与えないように配慮する必要があります。

 

 ⑶ 自分と周りのノンクリスチャンとの関係で考える。

大宣教命令に生きる。 

すべてのクリスチャンがマタイの福音書28章に書かれた大宣教命令もしくは弟子訓練命令に生きるように主から命じられています。イエス・キリストがこの世界に来てくださったように、クリスチャンもこの世界に出て行き、聖書に生きる姿を通して宣教します。時に、偶像礼拝は避けながらも、大宣教命令に生きるために、ひな祭りの集まりやイベント等に参加すると決め、チャンスを捉えて自分の考え方をシェアしたり、宣教したりすることはとても良いことだと思います。

 

マタイ28:18-20 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」