オーストラリアに来た理由
オーストラリアで暮らしていると、よく「なぜオーストラリアに来たの?」と聞かれます。理由が少し複雑なため、正直答えるのに困ります。
「妻が帰りたがっていた」「日本よりも海外の文化を好んでいた」「日本での生活が経済的に難しくなった」など幾つか理由はあるのですが、間違いなくその中で一番大きいのは、自分がバーンアウト(燃え尽き症候群)したこと。
燃え尽きたことで、今まで自分が思い描いていた道が歩めなくなったのです。自分の計画が頓挫し、この先の歩みを考える中でオーストラリア行きを決断しました。神様の計画は人間にははかり知れないものだが、私はずっと宮城にいると思っていたので、まさかオーストラリアで生活する日が来るとは思ってもみませんでした。
バーンアウトしてから色々な人たちのおかげで回復に向かうことができたのですが、バーンアウト前に自分が歩んでいた道が途中で終わってしまったことや自分が一生暮らすと思っていた地を離れてオーストラリアに行くことを、どのように受け止めたらいいのか、自分でもわかりませんでした。渡豪前、新たな旅立ちに希望はありながらも、周りの人には伝えづらく、限られた人にしか伝えずにこちらに来ました。
日本で暮らしていた最後の半年ぐらいは、心も体も一杯一杯でしたが、オーストラリアに来てしばらくは仕事もなかったので、その緩い文化、環境のもとでのんびり生活していました。その時はまさかすぐに仕事をするようになり、週5で働くようになること、また、1年以内に子どもを授かるようになることは知りませんでしたが、主は私たちを守り、導いてくださいました。これからも私たちの歩みはどうなるかはわからなりませんが、ただ主に信頼し、家族3人で歩んでいきたいと思っています。
「あなたのしようとすることを主にゆだねよ。そうすれば、あなたの計画はゆるがない。」旧約聖書のことば